0.8秒と衝撃。|Skream!インタビュー |

2010.08.15.

0.8秒と衝撃。|Skream! インタビュー

0.8秒と衝撃。|Skream!インタビュー

『エスノファンキードフトエフスキーカムカムクラブEP』。この舌を噛みそうなタイトルに象徴されるような、こんがらがっているようで、確信犯的なセンス。雑食性が高く、一見ジャンクに見せかけながらも、計算されたアレンジと独特なメロディ。皮肉屋というよりも、言いたい言葉を真っ向から放つ歌詞。そこには当然のように矛盾も内包されている。だが、そもそも人間なんてそういうものだ。その矛盾も含めて、0.8秒と衝撃。の掻き鳴らす音は、とても面白い。

0.8秒と衝撃。 : 塔山 忠臣(Vo)

INTERVIEWER : 佐々木 健治


-まずは、0.8秒と衝撃。はいつどのように結成されたのか、教えて下さい。

2009年の8月12日に、新宿LOFTのステージ上で結成しました。

-また、デビューまでの経緯はどのようなものだったのでしょうか?

demo tapeを作り、それを今のレーベルに、板橋区ハッピーロード郵便局から送付したところ、本当にハッピーになりました。

-お二人は、0.8秒と衝撃。結成までどのような活動をされてきたのでしょうか?

塔山忠臣は年間レコードを365枚買い漁り、J.M.は一枚も買いませんでした。

-21世紀のモリッシー&マーと自称されているそうですが、スミスの影響は大きいですか?また、どういうところに影響を受けていますか?

ひとつの大きな指標です。彼らのように、古き良き3分間のポップソングのときめきを取り返したい。日本の音楽界に巣くう、プロという名のカスどもを、根こそぎドツキまわしたい。もちろん、音でね。

-この音楽性に辿り着く上で、大きな影響を受けたアーティストを挙げるとすると、誰になりますか?

岡本太郎「今日の芸術」の中に出てくる、ゴッホや、セザンヌ。

-アルバム『ZOO & LENNON』を聴かせて頂いた時から、雑食性、食い散らかしているような折衷感が面白いと思ったんですが、この音楽性は0.8秒と衝撃。を始める前からあったものですか?それとも、このバンドを始めるにあたってのコンセプトのようなものなのでしょうか?

メンバーのJ.M.に聞いたら、僕の中にあるもの、だそうです。生きてきた感情表現みたいなもの。

-また、この折衷というのは、純粋に音楽的嗜好からだけくるものですか?それとも、何か他の意味を持っていると思いますか?

よく聞かれますが、意外に音楽的な趣向はシンプルです。ただし、どんな音楽を聴いても、それが本物なのかニセモノなのかは一目で分かります。とにかく自分が気持ちいい方向へと舵を向ける。そのケツは自分で作曲というカタチで拭く。それだけの事です。

-聴かせていただいて思うのは、この折衷の仕方が凄く昭和歌謡的だなと。『ZOO & LENNON』では昭和歌謡のメロディがもろに出ていた部分もあったけれど。昭和歌謡は凄く自由に何でも取り入れていたし、その方法論自体が凄く日本的でもあったと思うんです。昭和歌謡からは直接の影響を受けていますか?また、そういう要素が0.8秒と衝撃。にあると思いますか?

僕が育った街では悲しいメロディがよく流れていました。歌謡曲やフォークのようなもの。THE CLASHが育った環境にレゲエがあったのと同じく。だから自分ではあまり深くは考えていません。それはこれから変わるかも知れないし、もっと深くなるのかも知れないです。

-「ビートニクキラーズ」は、凄く0.8秒と衝撃。らしいパンク、ニューウェーヴですが、この曲はあなたがたのパーティ・ソングだと思いますが、お二人にとってパーティとはどういうものですか?快楽主義的で現実逃避的なものでしょうか?それとも、もっと純粋にキラキラとしたハッピーなもの?

僕ら的には故郷の盆踊り大会みたいなものかなと。日本人の血が騒ぐ。古い旧友に会って、酒を飲んだり、リラックスしてBEATに身を委ねる。安いクラブのパーティーなんかでは無くて、人間が猿の時から持っているような、原始的な興奮を意味するものです。

 Next Page  >

1 / 2

エスノファンキードフトエフスキーカムカムクラブEP

Price:¥1260 → ¥1167  by Amazon

Release : 2010-08-04


0.8秒と衝撃の新作EP は、ファースト・アルバムに比べ、音が整理された印象。攻撃的なポスト・パンク「ビートニクキラーズ」や「号84谷渋」も、ジャンクなハードコアではあるのだが、ポイントをしっかりと押さえた構成と音作り。ナイーヴな昭和歌謡的メロディ×フラメンコ「21世紀の自殺者」は0.8秒と衝撃。のセンスが凝縮された秀逸な雑食ポップ。逆に、「FOLK GUERRILLA」は正直ピンとこない。例えばUSインディの文脈もジャンクに取り入れながら、独自の感性を持つ歪なポップ・ソングになっているところがこの二人の面白さだけれど、その対象がSunny Day Serviceになると、途端に素直になるからそう感じるのかも。でも、ブルーにこんがらがった愉快犯的センスはやはり好きです。

(佐々木 健治)

町蔵・町子・破壊 / 0.8秒と衝撃。 ディスクレビュー
5月に発売されるアルバムに先駆けて2000枚限定で発売される0.8秒と衝撃。の最新シングルは、収録曲3曲でありながら破壊力抜群。圧倒的な言葉数の多さと目まぐるし...
エスノファンキードフトエフスキーカムカムクラブEP / 0.8秒と衝撃。 ディスクレビュー
0.8秒と衝撃の新作EP は、ファースト・アルバムに比べ、音が整理された印象。攻撃的なポスト・パンク「ビートニクキラーズ」や「号84谷渋」も、ジャンクなハードコ...
ZOO & LENNON / 0.8秒と衝撃。 ディスクレビュー
ソング・ライティングを手がける塔山忠臣とモデルとしても活躍するJ.M. による男女二人組ユニット、0.8秒と衝撃。のデビュー・アルバム。2008年に結成し、音源...


高く突き抜ける蒼き衝動――鴉、待望のシングル・リリース!
androp
andropが両A面シングルに込めた表裏一体の想いと自分対自分の対話
THE FRAY
俺たちはこのアルバムで“世界”に話しかけているんだ
CLAP YOUR HANDS SAY YEAH
絆が生み出すクラップ・マジック
Neat's
ゼロになって、捨てる勇気を持ったからこそ得られるものがあると思った

Skream! Interview