YOUNG HERETICS|Skream! インタビュー
オーストラリアのメルボルン出身の若干20歳の男女ユニット・バンドYOUNG HERETICS。結成直後、数回のライヴ経験しかなかったにも関わらずPHILADELPHIA GRAND JURYやKID SAMの国内サポートに大抜擢。普通の人間ならば怯んでしまいそうであるが、彼女たちは試練とも言える状況に果敢に挑んでゆく。多くのミュージシャンを招き、完全セルフ・プロデュースで作り上げた『We Are The Lost Lovers』。無邪気なデビュー作であり、問題作である今作の全貌をヴォーカルのKitty Hartに訊く。
YOUNG HERETICS : Kitty Hart(Vo & Piano)
INTERVIEWER : 沖 さやこ
-はじめまして。Skream!初登場なので、まず自己紹介をお願いします。
はじめまして、ヴォーカルのKitty Hartよ。YOUNG HERETICSは、ギターのMatthew Wrightと2人で去年結成したわ。とは言っても、私達は子供の頃から……それこそ15年以上前から一緒に音楽を作ったりしているの。でも、もっともっと四六時中活動をしていたいから、去年バンドを始めたの!
-15年以上も前から?今おいくつですか?
2人とも20歳になったばっかりよ。
-ということは本当に物心付いた頃から一緒にいろんな音楽を作っているんですね。お二人のツイン・ヴォーカルが双子のようなシンクロ具合なのにも納得です。ちなみにこの“YOUNG HERETICS”というバンド名ですが、“Heretics”は日本語では“異端者”という意味になりますね。名前の印象だと“アウトローな若者”という印象を受けますが、このバンド名は活動の象徴となる言葉なのでしょうか?
オーストラリアの人達は音楽に対しての冒険心が欠けていると思うの。この国から出て来る音楽の多くは同じに聞こえるわ。私たちのことを知っている日本の人たちは、私達の作る色や活動を楽しんでくれるんだけど、オーストラリアではみんながみんな私達のことを理解してくれるわけではないの。私達はちょっと変わっているから……そうね、バンド名は私達にぴったりだと思う。
-なるほど。そしてデビュー作『We Are The Lost Lovers』聴かせて頂きました。ポップでありつつもゴシック色の強い“不気味で壮大なおとぎ話”“今まで語られなかった裏の神話”という印象がありました。このアルバムを作るにあたってのコンセプトのようなものはあったのでしょうか?
私達、ユニコーンや星、心、愛、モンスターなどが大好きで、よく夢を見るの。それはアルバムに反映しているわ。森や、川、山も大好き。
-今作はお二人の中に湧き上がっているものを詰め込んだアルバムに仕上がったんですね。歌詞にもそれが反映されていると思います。お二人が愛する自然と密接な関係にある動物も歌詞の中にはたくさん出てきますね。
私達二人とも動物保護に強い関心を持っているの。このアルバムを作り始めた頃、私はベジタリアンになったばかりで、人間による動物の扱いを考えては悲しい気持ちでいっぱいになっていたの。人間はもう一度、食べるもの、お化粧や洋服、それらが何の罪も無い動物に危害を加えるかどうか、考え直さないといけないと思う。人間と動物は同格よ。皆、美しい生物で、尊敬と思いやり、愛と優しさを受けるべきなの。私達皆の心にもっと愛があれば、世界はより良くなるわよ。
-痛々しい表現も多いと思いましたが、それには人間の動物たちに対する扱いへのお二人の悲しい思いも込められていたのですね。ちなみに6曲目「I Know I’m A Wolf」の歌詞に出てくる兎は、7曲目「Bones Of A Rabbit」の歌詞に出てくる骨になった兎なのでしょうか?
その通り。“I Know I'm A Wolf”は私のことを歌っていて、“Bones Of A Rabbit”は私とMatt(Matthew)のことなの。
-曲作りはどんな風に行われているのですか?
居心地の良い木造の小屋の中で作るのよ。たくさん紅茶を飲んで、手作りのクッキーを食べながら曲を作っていくの。
-自分たちが本当に大好きな落ち着く空間で作っているんですね。ちなみに、影響を受けたアーティストはいらっしゃるのでしょうか。
WORLD’S END GIRLFRIENDとして活動している前田勝彦さんが大好きなの。一度メルボルンに来て演奏した時に見に行ったんだけど、言葉を失ったわ。彼は素晴らし過ぎるの。私達の音楽に大きく影響しているわ。
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We Are The Lost Lovers
Price:¥2400 → ¥2281 by AmazonRelease : 2010-09-22
憂いを帯びた美しいピアノ、双子のようにお互いに寄り添うKittyとMattのツイン・ヴォーカル、歪んだギター、冷たく響く硬質なビート。デビュー作でありながら、ジャンルを語るのが馬鹿らしくなるほど卓越した表現力は脅威的だ。“破滅的ポップ”とはまさしく彼らの音楽を表現するど真ん中の言葉である。物心ついた頃から共作を行っている2人。共に大人になって見えてきたこと、大人になっても絶対に捨てたくないもの。彼らの音楽にはこの2つが葛藤している。9曲目のタイトルである「010100110100111101010011」は沈没船から送られるモールスコードで“SOS”の意。大切なものたちが無下に扱われる悲しい現実。無邪気で純粋な心は涙を流しながら、大切なもののために戦い続ける。
(沖 さやこ)Skream! Interview




































