FOUR TET|Skream! LISTEN UP! -LIVE REPORT FROM U.K.-
Reported by Nami Inoue
‘01年にDomino Recordからリリースされたセカンド・アルバム『Pause』で、世にフォークトロニカ(フォーク・ミュージックとエレクトロニカの融合)という新しい音楽ジャンルを確立させたFOUR TET。また彼の作り出す音にはフォーク・ミュージックとの融合のみならず、テクノ、ヒップホップ、ジャズまで幅広く盛り込まれている。
そんな彼を慕うアーティストも多く、RADIOHEADやAPHEX TWIN、SUPER FURRY ANIMALS、BLOC PARTYなどのビッグネームを含む、エレクトロニカやポスト・ロック/インディ・ロックバンドのリミックスを数々手掛けていることでも知られている。ロンドン発、エレクトロ・ミュージックのパイオニアとでも呼びたい。
今回の会場に選ばれたのは、ロンドンの中でも特にお洒落でアーティスティックな若者が集まるイーストエリアに位置する、Village Undergroundというクラブ。ロンドンには、電車が走る高架下(レンガ造りでとっても趣がある)の空いたスペースを利用した、クラブやライヴハウスが珍しくなく、ここもその一つ。いかにもイーストのクラブにやって来ましたというような、殺伐としてお洒落な雰囲気が漂う中、FOUR TETのDJプレイが始まった。
彼の2台のラップトップとミキサーから織り成される音に会場が沸く。「Angel Echoes」は女性ヴォーカルのサンプリングが延々とループする音が心地良く、観客も緩く体を揺らす感じ。「Plastic People」もエレクトロニックなサウンドでありながらも、どこかメランコリックな雰囲気が漂い、美しさがある。「Glue Of The World」はフォークトロニカな一曲。ライヴのDJセットで聴くと少しレイヴっぽい要素も感じ、全く相反する音のミックスのバランスの良さに驚く。「Ringer」では会場から大歓声があがり、みんな激しくダンス。最高にクールで楽しいクラブナンバーといった感じ。続いてJazzyなドラムビートをベースに、エレクトロニックなサウンドが織り交ぜられた「Love cry」は、個性的でありながら、ベースの音がJazzyなだけあって品良くクールにまとまっていた。新曲の「Nothing To See」に続いて、アンコールでは「Sing」をプレイ。ミニマル・テクノとも言うのか、シンプルな音のループの繰り返しにハマッテしまいそうな感覚がする。綺麗なエレクトロ・サウンドにすっかり心を奪われてしまった様な。ここでは、天井からカラフルなバルーンが降ってくるというサプライズの舞台セットもあり、観客のみんなも大盛り上がりに。
今回、彼のDJイベントを観ていておもしろかったのは、照明セットや舞台セットがユニークだったこと。ロンドンを拠点に数多くのロックコンサートなどの照明セットをプロデュースする、ライトアップ・アーティスト集団、NEXT LEVEL LIGHTSによるもの。DJブースは会場のど真ん中に設置され、ブースの頭上に幾つもの七色に光る電球の装飾が施されていた。曲に合わせてオーロラのような光が放たれたり、バルーンが落ちてきたりと、ライヴならではの耳と目で楽しめる特別な空間演出にもFOUR TETのこだわりやセンスが散りばめられていた。ごてごてと凝ったサウンドではなく、彼の作り出すシンプルなサウンドの重なりは、どこか暖かみや懐かしさを感じさせるほど洗練されたものだった。エレクトロニカだけど、それを越えた何かがある、と感じずにはいられなかった。
- 2011.07.28
- 音楽会社Hostess Entertainmentのマーチャンダイズ・ブランドがオープン! MOGWAIやFOUR TETらが出演のパーティーも開催!
- 2011.06.13
- [動画アリ] FOUR TET、ゲストDJとしてThom Yorkeを招く。
- 2011.04.04
- Four TetのDJセットBoiler Room Mixが公開。
- 2010.11.19
- FOUR TET、ライヴ・セットとしては、5年半ぶりとなる来日公演
- 2010.06.21
- FOUR TETのロンドンのライヴレポートをアップしました!
Skream! Diskreview































